半藤一利さん

なかにしれいさんに続き半藤一利さんが亡くなられた。昭和史や明治以来の戦争時代を解き明かし、平和の時代の構築に寄与したと思う。90歳というから、昭和初期に生まれ、青春期は戦争だった。再びこうしたことを起こさないという信念のもと、膨大な研究により多くの書作を表し、私たちに与えてくれた。こうした努力により私たちは正当な歴史観を持ち、過去に学び、平和な未来を築こうとしている。過去に学ぶことなくして、未来は展望できない。そのために小さい時から教育を受け、冷静な目で世の中を見て、判断し、のちの世代につなげていかなければならない。日常生活に流されてしまうが、多くの人は正しい目を持つ人が増えている。
幸せな平和な生活は自然に与えられるものではない。国民一人一人の普段の行動や意志によって作られるものである。根本的な流れは国民のなかに
しみ込んでいると思う。
歴史が示す通り、威勢のいいことを言うのはたやすいが、それが独り歩きしてしまうのだ。