なかにし れいさん

なかにし れいさんが82歳で亡くなった。作詞家としても色々ないい曲があるが、私はでおそらく年齢から言うと昭和13年のうまれで
敗戦の年は6歳から7歳ぐらいで満州から命からがらにげて日本にたどり着いた経験がいい小説を生み出したと思う。赤い月はまさにその体験だと思う。関東軍は盤石だ、住民を守るといって威張りちらし、特権を行使し、いざとなったらソ連が条約を破棄して満州を攻めてきたとき戦った関東軍はいただろうが、真っ先に逃げ出し優先的に列車に乗り込もうとしていた軍人がいたことも描かれている。敗戦で日本にの逃避行の中、子供たちが栄養失調で死んでいく悲惨な状況、お互いが疑心暗鬼になり消耗していく姿を目の当たりにして、平和への希求と自らの生きるべき道を模索したのであろう。どんな状況でもたくましく生きる人を描き、応援歌をつくりつづけた。家族間の葛藤や経済的に無心を続ける兄を嫌いながら離れられない自分やぶらぶら節をよみがえらせるための努力する人を描き出した。テーマは新しい世界を描いたが、常に一本の思想が流れていた。平和な社会を望み口達者政治家に踊らされない姿勢である。
いい曲を良い小説を世に出してくれてありがとう。