不思議な国

一人の将軍の功績の陰には多くの兵士の屍がある。功名を一部の指導者の能力に因ると考えることを怒って言う言葉である。連続テレビ小説おしんの中に小作農の父が息子を日露戦争で戦死したことを嘆く、人を殺すために育てたわけでない、人間は人を殺すために生まれてきたわけではないという。与謝野晶子の君死に給うことなかれは反戦というか平和の歌である。堺の商人の息子の弟の出征を心配する、皇尊は自らは戦争の先頭には立たない。後ろでやれやれというだけだ。コロナとの戦いはどうだ。非常事態宣言が出され、休業要請や外出自粛が叫ばれ、影響を受けた援助策が出ているがいまいち響かない。結果として収束した時だれが自らの功績と嘯くのだろう。江戸時代後世の名君といわれる人は平時に飢饉の時を考え
食料を備蓄した。そのための作物も用意した。今の知事は東京ほど財政力がないとか、国の援助がないとできないとかいう人が多いが、平時にこうしたことに備え貯金しておくことが名知事ではないか。単なる評判を気にしてばらまかず、有事に備えたい