遺跡調査

高崎市前橋市にかかる国分尼寺の発掘調査の成果の説明会に行き、説明を受けました。少しづつ全容がわかってきたようである。周囲に塀がめぐらされその上に瓦が乗っていたのが大量に発見されたとのことで敷地の端というか境界の確定につながりそうである。尼寺や講堂や金堂が整備され一体となっていたが、建物を支える基礎石やさらにそれを支える下地も発見された。かなり大きな直径1メートル弱の石が地中に埋まっているのを見ることができた。土地の所有者の方の話だと、耕作の過程で外にももっと大きな石を見ているとのことである。国分寺や尼寺が建立されたのが8世紀ごろなので1300年も地中に埋まっていて、今も残り、それを目にすることができる。隆盛は長くは続かず、その後の935年平将門の乱がこの地方にも押し寄せたのであろう。戦乱や火山の噴火なども加わり、その上に土がかぶさり覆われ、歴史を秘めたままであった。東西南北約157メートルの敷地ではないかと説明された。調査後埋め戻されまた眠りにつく。当時の人はどういう生活をしていたのか、どういった祈りをささげていたのだろうかといろいろ想像をたくましくする。千年以上もの長い歴史を見てきたこの風景とその中に今いる自分。多くの人が参加した現地説明会。なんとなく生きていく元気が出てくる。